日本ではまだまだ施術できる歯医者が少ないですが、世界では既に500万人が治療を行っていると言われているマウスピース矯正。注目を集めるマウスピース矯正ですが、目立たない、自由に取り外しできるなどのメリットがある一方でデメリットもあります。このコラムでは注目のマウスピース矯正の知っておくべきデメリットを詳しく紹介します。
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目次
- マウスピース矯正のデメリット①効果が小さい
- マウスピース矯正のデメリット②装着期間・時間が長い
- マウスピース矯正のデメリット③対応症状が限定される
- マウスピース矯正のデメリット④意志が弱いと治療が失敗する
- マウスピース矯正のデメリット⑤割れることがある
マウスピース矯正のデメリット①効果が小さい
ワイヤー矯正もマウスピース矯正も原理は同じで歯に力をかけて、少しずつ歯を動かしていきます。しかし、マウスピース矯正はワイヤー矯正に比べて効果が小さいと言われています。実際にマウスピース矯正は、同期間で歯を動かす距離は短いです。しかし、無駄なく歯を動かすため、治療期間はワイヤー矯正と大きな違いはありません。(同じ症状であれば、マウスピース矯正の方が治療期間が長い場合はあります)
歯を動かす力は弱いため装着時間や装着方法をしっかり守らないと、想定していた結果が得られずに歯並びが綺麗に治らない可能性があります。
マウスピース矯正のデメリット②装着期間・時間が長い
マウスピース矯正はワイヤー矯正と同程度、場合によってはさらに長期間の1年〜2年の治療期間が必要です。も、し治療を中断してしまうと、動かそうとしていた歯が元の位置に戻ろうとしてしまう、後戻りが起きてしまいます。
マウスピースは自由に取り外しでき、人前に出る際や食事の際などに外すことができるのは大きなメリットですが、マウスピースの効果をしっかりと得るためには1日のうち、長時間装着しておく必要があります。
一般的には1日20時間以上がマウスピースの装着目標時間とされています。長期の治療期間の間、それを守り通すことができるかどうかが治療の成功に大きく関わってきます。
マウスピース矯正のデメリット③対応症状が限定される
従来の矯正に比べてマウスピース矯正は矯正力が劣るために、マウスピース矯正が適した症状には限りがあります。
例えば、下の前歯が上の前歯より前に出ている「受け口」と言われる症状の中でも
原因が顎の骨がずれていることにあるケース
抜歯が必要なくらい激しく歯が乱れているケース
では、マウスピース矯正では、治せないとされています。その他歯を大きく動かす矯正にはマウスピースは不向きです。
また、日本ではマウスピース矯正に治験がある歯医者が少なく、マウスピース矯正の技術が少ないため、施術できる症状がすごく狭い場合があります。マウスピース矯正で失敗しないためにも、医院選びはとても重要といえます。
マウスピース矯正のデメリット④意志が弱いと治療が失敗する
マウスピース矯正は自由に自分で取り外しすることができ、大きなメリットでもあります。一方で、そのためにマウスピースを頻繁に取り外してしまい、想定の治療結果を得られず失敗することも少なくありません。
マウスピース矯正を成功させるためには、持続して装着し続ける強い意志が必要であり、その意志がない場合、「取り外せること」は大きなメリットであるとともに、デメリットにもなりかねないのです。マウスピース矯正の治療成功は患者自身に依存してしまうというデメリットがあるのです。
マウスピース矯正のデメリット⑤割れることがある
マウスピースは1日20時間以上装着しておく必要があり、当然、就寝時にも装着しておく必要があります。そのため、強い歯ぎしりをする癖がある人は、それによってマウスピースが割れてしまう可能性があります。
就寝時だけでなく、日常生活の中で、歯ぎしりのような癖がある人は、しないように意識する必要があります。
いかがだったでしょうか。マウスピース矯正は目立たない上に、不快感や痛みなども少なく、患者の負担が少ないことから世界中で人気となっていますが、当然、デメリットもあります。デメリットをよく理解して、自分にマウスピース矯正は合っているのかどうかよく医師と相談して行うようにしましょう。