マウスピース矯正で出っ歯は治る?マウスピースで治せる出っ歯、治せない出っ歯

マウスピース 出っ歯

出っ歯の一般的な矯正方法には、出っ歯の症状の軽さから部分矯正、マウスピース矯正、ブラケット矯正があります。中でもマウスピース矯正は近年注目を集める矯正方法です。今回は出っ歯の矯正方法として注目を集めるマウスピース矯正の全貌を解説します。

目次

出っ歯の原因は?

マウスピース 出っ歯出っ歯は正式な名称を「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」と言い、日本人特有の不正咬合の1つです。出っ歯は見た目だけの問題ではなく、その他にも悪影響がいくつかあります。

例えば、前歯の噛み合わせが悪いために奥歯に負担がかかり、さらには顎関節にも負担がかかって顎を動かすと痛みや異音を感じるなどの症状が出る顎関節症につながるリスクがあったり、唇が閉じられにくいことによって、口腔内が乾燥しやすく、歯周病の原因になることもあります。

出っ歯になる原因には、遺伝(顔・顎の形)や上顎の成長不足、舌で歯を押し出す癖があったりするためなど様々です。上顎のアーチが縦長の日本人特有の症状で、成長とともに悩む人も多い症例になります。

出っ歯の治療法

出っ歯の一般的な矯正法は3種類あります。出っ歯の症状に応じて、治療法が異なり、症状の軽いものから部分矯正、マウスピース矯正、ワイヤー矯正となります。

自由に取り外しができて、目立たずに付けられるので、マウスピース矯正が人気を集めていますが、症状によっては、マウスピース矯正では対応できずに、ワイヤー矯正での治療を行うしかないケースもあるのです。

マウスピースによる出っ歯矯正

マウスピース 出っ歯出っ歯の矯正方法には、出っ張っている前歯だけを動かせば良いケースと歯全体を動かさなければならないケースとがあります。その中でマウスピース矯正に適応している症状には

■歯と歯が重なり合ってる。
■八重歯
■歯の移動量が少ない

があります。逆に以下のケースではマウスピース矯正での治療は難しいです。

骨格・アゴのずれによる出っ歯

骨格やアゴのずれによって生じている出っ歯では、マウスピース矯正では、骨格改善はできないので施術できません。

歯の移動距離が長い

マウスピース矯正はワイヤー矯正に比べて力が弱いため、歯の移動量が長い症状には向きません。徐々にずらして改善していくことも可能ではありますが、ワイヤー矯正で1年程で終わる治療が3年、4年とかかってしまう可能性があります。

重症の不正咬合

重症の場合はマウスピースでの治療は難しいです。

マウスピース矯正のメリットでデメリット

マウスピース矯正のメリットをご紹介します。

目立たないので人目が気にならない

従来のワイヤー矯正の最大の懸念点が見た目です。矯正は1年、症状によっては2年、3年とかかります。この長期期間、歯にワイヤーが入っている状態で人前で話すのはやはり気が引けてしまいます。

一方でマウスピースは、透明でほとんど目立たず、周囲の人に気づかれずに歯並びを矯正することができます。

取り外しができる

また、自分で取り外しも容易にできるので、重要な仕事のプレゼンの際や食事の際に外して好きな物を食べられるのは、大きなメリットです。歯磨きなどもこれまでと変わらずにでき、歯の衛生環境も保ちやすいです。

痛みや違和感が少ない

ワイヤー矯正は特に治療後は痛みや違和感を覚える人が少なくありません。一方のマウスピース矯正は、治療後も痛みはほとんどなく、違和感も少なく、患者の精神的負担が少ないことが、世界でマウスピース矯正が広まっている理由にもなっています。

費用を抑えられる

従来のワイヤー矯正は症状によっても異なりますが、一般的には100万円前後になります。同じ症状の施術であれば、マウスピース矯正の方が10万円程抑えられるケースが多いようです。1~2本の矯正であれば、10万円程度でできるマウスピース矯正もあります。

一方でマウスピース矯正にはデメリットもあります。

効果が小さい

マウスピース矯正はワイヤー矯正に比べて効果が小さいと言われています。装着時間や装着方法をしっかり守らないと、自分で自由に取り外しできるからと言って、頻繁に取り外していると、想定していた効果が得られずに歯並びが綺麗に治らない可能性が高いです。

装着時間が長い

マウスピースは自由に取り外しでき、人前に出る際や食事の際などに外すことができるのは大きなメリットですが、マウスピースの効果をしっかりと得るためには1日のうち、長時間装着しておく必要があり、あまりにも外しておくと、矯正効果がありません。

大きく乱れた歯並び矯正には向かない

従来の矯正に比べてマウスピース矯正は矯正力が劣るために、大きく乱れた歯列の治療には向きません。また、日本ではマウスピース矯正に治験がある歯医者が少なく、マウスピース矯正の技術が少ないために。適した症状が限定されています。

マウスピースは決して万能ではないことを理解し、自分にあった矯正方法を選ぶ必要があるということになります。

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