マウスピースに寿命はあるの?マウスピースの使用期限とお手入れ方法

マウスピース 英語

マウスピースは、矯正用のものであれば2週間〜1ヶ月程での交換を行うようになっており、スポーツや歯ぎしり用のマウスピースなら製品によって寿命が異なります。衛生的にマウスピースを保ち、寿命を長持ちさせるためには、いくつかのポイントに注意する必要があります。マウスピースの寿命と長持ちさせる方法について紹介します。

マウスピースに寿命はあるの?

マウスピース 寿命まず、矯正治療用のマウスピースですが、これは治療期間中、何度も新しいものに交換されるケースと1つのマウスピースをメンテナンスして使い続けるケースに分けられます。

短期交換するタイプの矯正用マウスピース

一定期間ごとに新しいマウスピースに交換されます。歯の移動に伴って歯型を取り直したり、初診の際に一気にマウスピースを作製したりするものがあります。
同一のマウスピースを長期間使用することを想定しておらず、おおよそ2週間から1ヶ月間程度がマウスピースの寿命となっています。

そのため、少なくとも、「マウスピースごとに規定された装着時間」に「交換までの期間」を掛けた時間数の耐久性を備えた設計になっています。しかしながら、実際の使用上、歯の状態や患者さんの使用方法によっては、すり減ったり穴が空いたり、割れてしまうこともわずかに報告されています。その場合でも、交換の時期が近かったり、交換まで時間が空いてしまう時には再作製したりしてもらえるため、大きな問題にはならないとされています。

長期間使用するタイプの矯正用マウスピース

1つのマウスピースを歯の移動に合わせて調整・加工して治療を行うケースもあります。こちらのマウスピースのメリットとして、作製に要する素材・時間・機器が少なく済むために、他のマウスピースと比べて安価であることが挙げられています。

最初に作製されたマウスピースを徐々に加工・再調整していくため、それだけの耐久性を備えた比較的長寿命の素材が使用されています。具体的には、マウスピースにもよって異なりますが、歯列矯正に要する期間を想定して、おおよそ18〜24ヶ月の寿命が確保されている素材が使用されています。

マウスピース矯正では、治療の進行に伴って交換・メンテンスする場合が多く、決まった使用期限が定められているわけではありません。そのため、マウスピースが寿命を迎える前に交換時期が来たり、破損したりした場合でも再作製や交換などの手順が整っています。

矯正以外のマウスピース

マウスピース 寿命矯正以外の歯ぎしり対策のマウスピースやスポーツ用のマウスピースに関して、コンタクトレンズのように明確な使用期間が定められているわけではありません。

交換を検討するケースとしては
・ヒビが入ったや割れたなどの損傷が見られる
・歯の成長や歯並びの矯正などでマウスピースが合わなくなった
・汚れ・着色などの衛生面で不備がある
などがあります。

マウスピースを長持ちさせるための注意点

喫煙について

マウスピース お手入れタバコには、ニコチンやタールを始めとして、その他の化学物質が含まれています。そのため、マウスピースを装着したまま喫煙をしてしまうと、マウスピースに汚れが蓄積したり、着色、素材への何らかの悪影響を及ぼしたりする可能性があります。また、特にタール(ヤニ)は歯への着色が認められているため、マウスピースを装着した状態では、より歯に着色しやすくなる可能性も考えられます。さらに、喫煙が口腔内の環境を悪化させることが知られており、直接的に歯の移動に影響せずとも、口腔環境の悪化によって間接的に歯列矯正にも悪影響を及ぼす可能性があります。

以上のことから、マウスピースを装着している間は、禁煙をする方が、マウスピースを長持ちさせるためにもよいでしょう。

飲食について

マウスピースは自由に取り外しができるので、矯正治療の場合であっても食事の時には、マウスピースを外すのが一般的です。そのため、マウスピースを装着したまま食事しない限り、マウスピースが長持ちすることと食事は無関係であると考えられますが、食事の後に歯磨きをしないままマウスピースを装着すると、マウスピースに食べかすなどが溜まる恐れがあるので注意してください。

また、特定の食べ物や飲み物には注意が必要とされています。

まず、ガムやキャラメルなど、間食の際によく食べられるようなもののうち、比較的粘性の高いものは、マウスピースに付着してしまうことがあります。これらの食べ物がマウスピースに付着したまま咬み合わせたり、装着を続けてしまうと、マウスピースが不衛生なままになったり、破損につながる可能性も考えられます。そのため、いずれの食べ物を口にする場合でも、マウスピースは外す必要があります。

次に、色素の濃い飲み物、具体的にはお茶、紅茶、ワインなどを飲む際には、マウスピースへの着色に注意する必要があります。マウスピースへの着色が、直接的にマウスピースが長持ちすることに影響する可能性は低いかもしれませんが、特に交換までの期間が長いマウスピースや、交換がほとんど無いようなマウスピースでは、着色してしまったマウスピースの装着を継続する意欲の低下を招く可能性があります。

その他、糖度の高いジュースなどは、マウスピースと歯の隙間に入り込んでしまうことで、虫歯を誘発することがあります。そのため、これらの飲み物を飲んだ後では、うがいやマウスピースの洗浄を心がけることが、マウスピースの着色や虫歯を防ぎ、マウスピースを長持ちさせることにつながると考えられます。

マウスピースを長持ちさせるためのお手入れ方法

マウスピース 寿命マウスピースは、矯正用の長時間装着するものは原則として1日1回、スポーツ用や歯ぎしり防止用なら使用毎に洗浄することが推奨されています。洗浄方法は、歯医者の方針、マウスピースによっても異なります。具体的には、水やぬるま湯で洗い流す場合、歯ブラシや歯磨き粉を用いてブラッシングする場合、専用の洗浄剤や市販されている入れ歯洗浄剤などを用いた洗浄をする場合などがあります。

マウスピースの洗浄剤は薬局やドラッグストアの通販などでも売られており、500~700円程度で買うことができます。

使い方としては、水に溶かした洗浄剤にマウスピースを浸けるだけですので、とても簡単です。

ポリデント矯正用リテーナー・マウスピース用洗浄剤

マウスピース 手入れ
「ポリデント 矯正用リテーナー・マウスピース用洗浄剤」なら、5分洗浄液に浸しておくだけで矯正用リテーナーやマウスピースを99.9 %除菌することができます。マウスピースをニオイ原因菌やカビの一種などの頑固なヨゴレ、ニオイから清潔に保ちます
■使用方法
(1)150mL程度のぬるま湯(約40℃)に、本品1錠を入れます。
(2)口腔内装具全体を5分以上洗浄液に浸してください。洗浄液に浸した後に、洗浄液を市販の歯ブラシ等につけて磨いてください。シリコンゴム製品は傷つく恐れがあるので、歯ブラシで磨かないでください。
(3)洗浄後は水でよくすすぎ、残った洗浄液はすぐに捨ててください。
・錠剤は1回1錠が目安です。また、洗浄液は毎回お取替えください。
・アルミ包装は使用する直前に切り離してあけてください。あけたまま放置すると発泡しないことがあります。
・誤飲を防ぐため、洗浄専用の容器のご用意をおすすめします。

デントウォッシュ デンタルマウスピース 洗浄剤

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マウスピースのカビやバイ菌を強力除菌。マウスピースに付着している菌や汚れを酵素の力ですっきり落とします。洗浄成分が臭いの素となる汚れをしっかり落とし、口臭への悪影響を防ぎます。
使用方法
1約150mLの水またはお湯(40~50℃)をご用意ください。60℃以上のお湯で使用しないでください。
※水温が低いとまれに発泡しにくくなります。40℃~50℃のお湯をおすすめします。
2ご用意した水またはお湯にマウスピース洗浄剤を1錠入れます。
錠剤の包装は使用する直前に切り離して開けてください。開けたまま放置すると発泡しないことがあります。
3すぐに入れ歯を浸してください。
※ふつうの汚れの洗浄は5分程度で終了します。特に汚れがひどい場合は、一晩浸しておくと効果的です。
4洗浄後は水でよくすすいでください。ごくまれに汚れが落ちない場合がありますが、無理な洗浄やブラッシングはせずに、歯科医にご相談されることをおすすめします。
溶液は毎回お取替えください。
5ご使用後、湿気の少ない涼しい場所に保管してください。子供や第三者の監督が必要な方の手の届かないところに保管してください。車内やストーブのそばなど、高温となる場所に放置されますと、製品が膨張することがあります。

矯正用リテーナー・マウスピース用洗浄剤

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【使用方法】 
1. 約150mlの水またはぬるま湯(40-50℃)に本品を1錠入れてください。 
冬場など水温が低いと発泡が弱まりますので、ぬるま湯でのご使用をお勧めします。 
2. 口腔内装具を5分程度浸してください。 
一晩浸すと、より高い洗浄効果を得られます。 
3. 洗浄を終えたら水でよくすすいでください。  

お手入れの注意点

マウスピースにもソフトタイプとハードタイプがあり、お湯のほうが、汚れがよく取れるだろうと熱いお湯を使う人もいますが、特にソフトタイプは変形のもととなりますので、マウスピースを浸ける際やすすぐ際には、水かぬるま湯を使用しましょう。変形してしまうと、せっかく自分の歯型に合わせて作ったものでも、装着感が悪くなってしまいます。

また、マウスピースを洗浄する際に、過度に力を入れてしまったり、研磨剤が含まれているような洗浄剤を用いて磨いてしまうと、マウスピースに傷が入ったり破損につながったりする可能性があります。

そのため、マウスピースを洗浄する際には、力加減や洗浄方法に留意したり、歯医者さんに洗浄方法を教えてもらうことが重要だと考えられます。

まとめ

矯正用のマウスピースなら元々2週間程度での交換するケースが多く、長期間での使用を想定して使用する必要はないです。矯正以外のマウスピースも明確に使用期限が決まっているわけではなく、喫煙や食事、毎日の洗浄に気をつけておけば長く使用することができるでしょう。

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