マウスピースを着けていると吐き気がしてしまう!そんな時どうすればいいの?

マウスピース 吐き気

マウスピースを使用するのに吐き気に苦しみ人は少なくありません。特にマウスピースの着脱時に吐き気を覚える人が多いようです。その原因は絞扼反射と呼ばれる生体反応にあります。今回は、マウスピースで吐き気を覚えてしまう原因やその対処法について紹介します。

マウスピースで吐き気をもよおす原因

マウスピース 吐き気マウスピースで吐き気をもよおす主な原因に、絞扼反射と呼ばれる生体反応にあります。

絞扼反射とは、舌の根元や喉の奥、口腔内の各部位の刺激により誘発される、吐物(とぶつ:胃で消化されたものなどを吐き出したものを指します)を伴わない、嘔吐に似た反応として定義されています。本来、口からの有害な物質の侵入を阻止するための防御反応とされています。この反射の強弱には、個人差があることが認められています。

絞扼反射について

この現象は、何らかの物質を口の中に入れたとき、胃の内容物は吐き出されないものの、強い吐き気が出て、えずいてしまうことがあります。絞扼反射を引き起こしてしまう原因としては、以下の3つが考えられています。

■局所的因子
鼻や喉、口腔粘膜に何らかの疾患がある場合では、絞扼反射が出やすいとされています。そのため、これらの疾患を持っている場合は、マウスピース作製前に主治医に相談することが必要です。

■全身的因子
神経系疾患や心疾患、消化器系疾患を始めとして、疲労や睡眠不足、空腹などがある場合でも、絞扼反射が出やすくなるとされています。

■心理的因子
生活環境が起因する不安、歯医者に対する不安・緊張・恐怖、過去の不愉快な歯科治療経験や、不快な診療環境なども、絞扼反射を引き起こす要因として知られています。

マウスピースを使用する上では、以下の際によく、絞扼反射による吐き気が起こるとされています。
マウスピース 吐き気■マウスピースの着脱時
マウスピースを着脱する時、口の中に手指を入れてマウスピースに触れる必要があります。その際に、マウスピースや手指が口腔内や喉を刺激してしまうことで、絞扼反射が刺激されて吐き気をもよおす場合があります。

■マウスピース作製時の型取り
マウスピースには、型取りのために歯型を取るものがあります。歯型を取るために、粘土のようなものを口の中に入れます。その際、粘土を口に入れていることで吐き気が誘発される方もいます。

その場合では、粘土を早く固めるように硬度を調節してもらえたり、呼吸や体勢の管理をしてもらえたりします。また、型取りの必要のないマウスピースもあるため、事前に歯医者さんに相談することで防ぐことが可能です。

また、マウスピースの吐き気の原因に違和感からくる不快感があります。

違和感からの不快感による吐き気

マウスピースを使い始めた不慣れな頃には、違和感から気分が悪くなってしまい、吐き気をもよおす場合もあります。これは先述した絞扼反射とは異なり、違和感から気分が悪くなることによって生じる吐き気です。

マウスピースで吐き気を催した時の対処法

マウスピース 吐き気前述のように、マウスピースで吐き気をもよおすのは、絞扼反射によるものと、使い始めの違和感による不快感の2種類があります。それぞれの場合について、吐き気をもよおすときの対処法について述べていきます。

絞扼反射の対策

日常で絞扼反射が起きるのは主に、マウスピースの着脱時です。型取りの作成時は先述した通り、主治医に相談すれば、軽減措置をしてくれます。

着脱時に吐き気がもよおされてしまう場合、着脱のやり方に慣れることで、吐き気をもよおすことが少なるなるのが一般的です。ただし、1ヶ月などの長期期間マウスピースを着脱していても一向に症状が改善しない場合は、医師に相談しましょう。マウスピースの調整や、矯正治療の場合は、他の装着時間が比較的短いマウスピース治療に切り替えたり、マウスピース以外の矯正治療への切り替えが試みられることになります。

もし、マウスピースを着脱しにくい場合では、歯医者で着脱方法の指導を受けたり、マウスピースの再調整をしたりすることで改善が認められることがあります。

不快感からの吐き気への対策

これも一般的にはマウスピースを装着し始めた数日から1週間程度の症状で、装着していく中でマウスピースにも慣れ、不快感もなく、吐き気をもよおすことはなくなるとされています。

なので、もし時間が経過しても症状が改善されない場合は医師に相談しましょう。マウスピースの調整や矯正治療の場合は、マウスピース以外の矯正治療への切り替えが試みられることになります。

まとめ

マウスピースを装着することにより吐き気をもよおすのは、絞扼反射と呼ばれる生体の防御反応の一種と使い始めの不慣れさからくる不快感の吐き気が原因とされています。また、絞扼反射は何らかの疾患を持っている時だけでなく、疲れや睡眠不足、空腹、心理状態によっても誘発されます。
時間の経過とともにマウスピースにも慣れ、症状が軽減されていきますが、もし、一向に改善されない場合は、医師に相談してマウスピースの改善またはその他の治療方法を提案してもらいましょう。

シェアする

フォローする